「サンタさんが来た・・・・」
スセリは少し涙ぐんでいた・・・。
「サンタさんはやっぱり、私の所へ来てくれたんだ・・・」
スセリは、風邪を引いている為、多少、熱で脳が温かくなっている。
それでも、本当にサンタさんがきたのだ。スセリの欲しいものをプレゼントしに・・・。
「やっぱり、見えない力と一緒で、サンタさんはいるんだわ」
「浄土真宗でも関係ないのね、サンタさんは宗教超えてるんだわ」
「ダイレクトではないけど、私が今、欲しいものがやってきた」
スセリは、貴金属より生活必需品をもらうのが好きだ。(12/21参照)
その時付き合ってる人に「クリスマスに何がいい?」と聞かれても、「立ち鏡ぃ~」とか「衣装いれぇ~」とか、「小型ミシン~」とか、生活か舞台に必要なものをリクエストする。
「せっかく、働いたお金を使ってくれるなら、無駄にならないものがいい」と、スセリの論理。
理屈は合ってるかもしれないけれど、恋人同士のやりとりじゃないよ。
「んじゃぁ、あんまり欲しくなくても『キラキラするもの欲しいの』とか言って、買ってもらってもどうせ無くすか、つけないものの方がいいの?」
そういう事言ったら、『恋愛だって時間の無駄。他にすることいっぱいあるっ』くらいの勢いでしょ。
「んんん・・・ちょっと図星・・・って、こら~!」
あ、すみません・・・。身内の同士の話でした・・・。元に戻しますね。
必要なものをもらうと喜ぶそのスセリが、今、喜ぶものがクリスマスイブに届いた。
なんと、ガスファンヒーターが届いたのだ・・・。
差出人は、岩手県・・・吉田由佳子さんとなっている・・・。
「吉田由佳子さん?・・・誰だろう・・・会ったことないかも・・・」
面識のない人だ。
手紙には「いつも、ライブのお知らせありがとうございます。東京にいる時はスセリさんのライブに行っていました。日記を読んだら、暖房器具がないとの事で、私のうちにある、使っていないガスファンヒーターがあるので、宜しければお送りします」
スセリが、この日記に「暖房器具が二つとも壊れていて寒い」「風邪をひいた」と投稿したのを読んで、送ってくださったのだ。(12/18参照)
「日記って、こんな効果もあったのか・・・」
知り合いに聞いてみたら、役者さんの事務所のマネージャーさんで、ライブにいらして打ち上げとかでご挨拶していた方だった。
「由佳子さん、ありがとう」
岩手から、クリスマスに届いたガスファンヒーターは、強力な温風でスセリを喜ばせました。
しかし、スセリの悪い癖は、オール・オア・ナッシングなところなのだ。
今までは、寒くても「冬はこんなもんだろう」と、何とかなっったのだが、「部屋を暖める」ということに、はまってしまった。
稽古と仕事が終わってから、営業10時までの量販店に飛び込んで、家電を見に行った。
お店の紹介パネルを見ると、メイン暖房はガスファンヒーターと石油のらしい。
スセリは、暖房器具を自分で買いに行ったことがなかったのだ。
「石油ってどこで売っているのだろう・・・」
スセリも、さすがにそれは分からないので、電気ならソケットから出るからと思ったが、電気はサブの暖房らしい。
仕組みが、よく分からないので、ホカホカカーペットを買ってきた。
「石油を売ってる場所が分かれば、石油ストーブも買おう」と、思いつつだ。
側にあった、電動歯ブラシも買った。前から、気になっていたからだ。
アンカも買おうと思ったが、「何故アンカが必要なのか」分からなかったので止めた。
「引越しの予定があるから、エアコンだけは買えないし・・・」
ほっとけば、エアコンも買う勢いだった。
(しかし、エアコンって6万円とかで売っているんですね・・・。びっくりした・・・。もっと高いと思っていました・・・。)
「パソコンしてる時、足元のみ暖めるのがあるのよね・・・あと、肩だけ暖めるやつ、それから腰だけ暖めるやつ」
今日の稽古は13時~21時。
午前中に買い物してから稽古に行く元気はないけれど、
「21時に終わって飛び込めば、暖房器具が買える」
スセリは、ここ何日かは、自分を温めることにはまるようだ。
もっと、他の事で温まったらどうなのよ~?
「ほかの事って・・・お風呂?」
駄目だよ。ほんとにこりゃ・・・。
「それにしても、石油ってどこで売っているのだろう・・・。稽古場で聞いてみよう・・・」
東京で、一人暮らしを始めて20年以上になるが、まだまだ世の中には、分からないことがいっぱいある。
アキラもぬくぬく。